バイクのトラブルの中でも特に多いのがバッテリー上がり

 

『バッテリー上がり』という症状は、バッテリーの中に貯めている電気の量が少なくなってしまうことで起こります。

 

この記事では、バイクのバッテリー上がりが起きてしまう原因やその対策について。

また、上がってしまったバッテリーを復活させる方法やバッテリーの寿命を延ばすための充電の仕方などをまとめています。

 

この記事の内容

バイクのバッテリー上がり9つの原因と対策!

バイクのバッテリー上がりには、以下のような9つの原因が考えられます。

  • バッテリーの寿命
  • バイクを長期間放置する
  • 短距離しか乗らない
  • アクセサリーのつけすぎ
  • ジェネレーター/レギュレーターの故障
  • キーをONにしたまま
  • バッテリー端子のゆるみや接続不良
  • 配線の劣化による漏電
  • 事故・転倒の衝撃によるバッテリーの故障

 

それではそれぞれの原因や対策についてくわしくお伝えしていきますね。

 

バッテリーの寿命

バッテリーは消耗品なので使い続けていればいつかは寿命が来ます。

 

バッテリーにも当たりはずれがあったり、そのときの環境や使い方によってバッテリーの消耗具合も変わってきますのではっきりとは言えませんが、

目安としては3年~5年。

 

原付などに使われている小さいサイズの物では2、3年で交換するのが一般的です。

 

対策としては、

バッテリーを購入して数年が経ち寿命が近づいてくると、セルが弱々しい、ヘッドライトの光がエンジンの回転数によって変わるなどの症状が出てきます。

 

この時、バッテリーを充電してみてもすぐに同じような症状が現れたり電圧が12.5Vを切るようなら、寿命により交換時期がきたと言えるでしょう。

急にバッテリー上がりを起こしてあたふたしないように早めのバッテリー交換をおすすめします。

 

バイクを長期間放置する

バッテリー上がりを起こす原因の中でも多いのがバイクを長期間放置すること。

バッテリーは何もしなくても自然に減っていきます。

 

定期的にバイクに乗っていれば走っている時に充電されますが、長い間走っていない場合は常に放電し続けている状態ですになっています。

このままだと、バッテリーの中にある電気はいつかは0になり、寿命を迎えることになります。

 

また、

バイクに乗る暇がない時に少しでもバッテリーを充電させようとエンジンをかけて数十分ほどアイドリングさせてエンジンを切るという方も中にはいます。

しかしこれは大きな間違いです。

 

実はアイドリング中の発電量というのは微々たるもので、消費電力に対してプラスマイナスゼロ。

電装品によってはマイナスで、セルを回した分バッテリーを弱らせることになります。

 

対策としては、

長期間バイクに乗ることができない場合はバイクからバッテリーを外しておきましょう。

 

こうすることでバッテリーの放電を若干おさえることができます。

さらに定期的な充電をすることによってバッテリー上がりを防ぐことができます。

 

また、バッテリーは気温が低いと弱りやすいので、冬場に乗れない方は室内で保管しておくのが好ましいです。

 

 

バッテリーの取り外し方が分からないという方は、

バッテリーを外すときには-側(黒)の端子から外し、取り付ける際には+側(赤)の端子からつなぐのが基本となりますので覚えておいてくださいね。

 

短距離しか乗らない

通勤距離が短い、ちょっと近くのコンビニに。

というような乗り方をしている方もバッテリー上がりを起こしやすいです。

 

短距離の走行では、セルを回した分の電気も回復せずに少しずつバッテリーが弱っていきます。

 

 

対策としては、

バッテリーを充電させるためには最低でも30分は走らせた方がいいでしょう。

ただ、その時に渋滞に巻き込まれたりした場合は十分に走ったとは言えません。

 

しっかりと回転数を上げて走ることによって、発電した電気が消費量を上回って充電されます。

 

もしそれが無理なようでしたら、バイク用充電器での定期的な充電をするようにしましょう。

 

アクセサリーのつけすぎ

グリップヒーター、スマホの充電器、ETC、ドライブレコーダー、オーディオなどなど、最近ではバイクに取り付けできるいろんな電装品が増えてきましたね。

 

ですが、あまりにもたくさんのアクセサリーを取り付けた場合、走っている時は問題ないかもしれませんが、渋滞にはまったりしてアイドリングの状態が続くときは電気の消費量がバイクの発電量よりも多くなっていることもあります。

 

 

バイクにいろんなアクセサリーを取り付けると確かに便利で快適です。

 

でも、そのせいで頻繫にバッテリー上がりが起きていたら本末転倒ですよね?

取り付けるのはなるべく必要最低限のものだけにしましょう。

 

それでも自分はいろんなアクセサリーをつけたい!

という方は、携帯用のジャンプスターターを持っておくことで急なバッテリー上がりにも対応できます。

 

また、こういった電装品を自分で取り付けるときにバッテリーから直で電源をとってしまうと、キーをOFFにした状態でも作動し続けバッテリーの電気は消費されていきます。

これを防ぐため、アクセサリーを取り付けるときには必ずアクセサリー電源(キーがONになった時に通電する電源)からとるようにしてください。

 

レギュレーター/ジェネレーターの故障

バッテリーを交換したばかりなのにすぐにバッテリ上がりが起きてしまうという時は、レギュレーターやジェネレーターの故障が考えられます。

 

ジェネレーターは発電機の役割があり、中にあるコイルが回転することによって発電します。

ジェネレーターはクランクシャフトに取り付けられているので、エンジンの回転数が上がればそれに合わせてジェネレーターの回転数も上がり、発電量も増えることになります。

 

レギュレーターは正式名称「レギュレート・レクチファイア」と言います。

 

レギュレーターの主な働きは、ジェネレーターで作られた+と-がごちゃ混ぜになった電気を、「+は+」「-は-」とキレイにならべ直してくれることと、

エンジンの回転数によって発電量が上下する不安定な電圧を一定の電圧に制御してバッテリーへと送ります。

 

バッテリーを交換したばかりなのにすぐにバッテリ上がりが起きてしまうという時は、

  • ジェネレーターの故障により、電気が作られていない
  • レギュレーターの故障によってバッテリーに充電ができていない。

ということが考えられます。

 

 

この場合、どちらかと言えばジェネレーターよりもレギュレーターのほうが壊れやすいので、まずはレギュレーターの故障を疑ってみましょう。

 

ただ、レギュレーターなどの故障はテスターが無いと原因を特定するのは難しいです。

原因を特定できないまま怪しいと思うパーツを変えていたら、変えなくていいパーツまで交換してしまい結果的に余計なお金をつかってしまうことになります。

 

「テスターを持っていない、自分でするのは自身がない」という方は、バイク屋さんに診てもらうことをおすすめします。

 

その他

その他にも考えられる原因として

  • キーをONにしたまま
  • バッテリー端子のゆるみや接続不良
  • 配線の劣化による漏電
  • 事故・転倒の衝撃によるバッテリーの故障

などがあります。

 

バッテリー上がりの原因を探したけれど見つからないという方は、こういった初歩的なところを見逃している可能性もあるので、調べてみると原因がみつかるかも知れません。

バイクのバッテリー上がりを復活させる方法

  • バッテリーが上がってしまったけどどうすればいい?
  • 1回上がってしまったバッテリーはもう使えない?
  • バッテリーが弱っていてもすぐに交換することができない。

 

ここからはそういったときの応急処置としてバッテリーの復活方法をお伝えします。

ただし、これらはあくまでも一時しのぎのようなものなので、復活したとしても早めの交換をするようにしてくださいね。

 

キック・押しがけをしてみる

バッテリーを復活させる方法としてまずはキックがあればキックで、ミッション車であれば押しがけをしてみます。

運よくエンジンがかかれば長めの走行をしてバッテリーを充電します。

 

車のバッテリーとバイクのバッテリーを繋ぐ

キック・押しがけが無理なら、次はバッテリーをジャンプさせます。

 

もし、バイクと車のバッテリーをつなぐ場合には、まずはお互いのバッテリーの電圧が同じであるかを確認します。

違う場合は、電装系がやられてしまうので絶対にやめてください。

 

手順としては

1.バイクのバッテリーの+(赤)と車のバッテリーの+(赤)をケーブルでつなぎます。

2.車のバッテリーの-(黒)とケーブルをつなぎます。

3.バイクのフレームなどの金属部分に-(黒)のケーブルをつなぎます。(なるべくセルモーターに近いほうが強い電気を送ることができます)

※ブースターケーブルは車用のものを使いましょう。

 

 

バイクのセルを回すときには、車のエンジンをかけアクセルを踏んで回転数を上げるようにします。

そうしないと車のバッテリーを弱らせることになりますので。

 

バイクのエンジンがかかった場合はすぐにブースターケーブルを外しましょう。

※ケーブルを外すときはマイナスからが鉄則です!

 

車はバイクよりも発電量が多いので、そのまま繋いでおくと過電流によりバイク側のバッテリーの寿命を縮めることになります。

 

車と繋いでいる時はエンジンがかかっているのにケーブルを外した途端にエンジンが止まってしまう場合は、バッテリーがすっからかんで点火する力も残ってない状態です。

その時はバッテリーを交換する以外に方法はありません。

 

バイクのバッテリー専用の充電器で充電する

時間はかかりますが、やはりバイクのバッテリー専用の充電器を使って充電するのが確実です。

ただし、バッテリーが死んでいる場合は充電しても意味がないので交換する必要があります。

 

バイクのバッテリーの寿命を延ばす充電の仕方

新しいバッテリーに交換した場合は、どうせならできるだけ長持ちした方が良いですよね?

こちらではバイクのバッテリーの寿命を延ばす充電の仕方をお伝えします。

 

急速充電はしない

急速充電は応急措置として使う充電法です。

 

メリットとしては短時間でエンジンをかけるくらいまでは充電できることです。

ただ、満充電にはならずバッテリーの寿命を縮めてしまうので、あくまでも緊急の時だけにしてください。

 

常に満充電にする

バッテリーは人間の胃袋のように例えられたりします。

 

人間は何日も何も食べずにいると胃袋が縮んで少しの量でお腹がいっぱいになりますよね?

 

それと同じようにバッテリーもバッテリー上がりや自然放電の状態が続くと、満充電の状態でも蓄えられる電気の量が新品の時よりも少なくなってしまいます。

そうならない為にも、こまめに充電をして常に満充電の状態をキープしてあげましょう。

 

電流は容量の10分の1以下で充電する

バッテリーの充電は、基本的にバッテリーの容量の10分の1以下でするのが基本とされています。

 

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例えばこちらのバッテリーはYTZ7Vと書かれた品番の下に、

6.3Ah(20HR)/105 CCA

との表示があります。

 

この場合、バッテリーの容量が6Ahなので充電をするときの電力は0.6Ahとなります。

充電をするときもこういった気配りをすることによってバッテリーの寿命を延ばすことにつながります。

 

まとめ

この記事では、

バイクのバッテリー上がりが起きてしまう原因やその対策について。

また、上がってしまったバッテリーを復活させる方法。

バッテリーの寿命を延ばすための充電の仕方などをお伝えしました。

 

今回の記事を簡単にまとめると、

バッテリー上がりの原因は、

  • バッテリーの寿命
  • バイクを長期間放置する
  • 短距離しか乗らない
  • アクセサリーのつけすぎ
  • ジェネレーター/レギュレーターの故障
  • キーをONにしたまま
  • バッテリー端子のゆるみや接続不良
  • 配線の劣化による漏電
  • 事故・転倒の衝撃によるバッテリーの故障

などが考えられます。

 

また、急なバッテリー上がりの対策としては

  • キックや押しがけで対処する
  • 車のバッテリーと繋ぐ
  • 充電器で充電する

といった方法があります。

 

一度上がってしまったバッテリーはどうしてもバッテリー上がりを起こしやすくなってしまうので、なるべく早めの交換をおすすめします。

 

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