『ダークギャザリング』という漫画に登場する寳月夜宵(ほうづき やよい)は、事故の影響で9歳でありながらIQ180を超える天才児。
1つの目の中に黒目が2つあり、ドクロのようにも見えます。
この不思議な目は重瞳(ちょうどう)と呼ばれ、漫画だけの設定ではなく本当に起こる症状だそうです。
今回は、この重瞳がどんなものなのか気になったので調べてみました。
この記事の内容
1つの眼球に瞳孔が2つ!重瞳とは?
重瞳って本当なのかな
加工なのかな pic.twitter.com/fzPdJvTnxt
— ㆕月 (@xx4xxdobusu) May 21, 2015
重瞳とは、1つの眼球の中に瞳孔が2つある症例のことを言います。
医学的には多瞳孔症というらしく、瞳孔が2つ以上になる症例も存在しているようです。
おもな原因としては、先天的な場合と事故などによる物理的な衝撃を受けての後天的な場合があると言われます。
後天的なものは重度の場合は視界が2重にブレて見えるそうで、失明の危険性もあることから外科的な手術が必要とも。
ただ、ネット上にある多くの画像はコラージュによる作り物だと指摘されており、上記の画像にもあるようなはっきりと瞳孔が2つ存在している例はとても少ないです。
今回調べてみたことから、夜宵の場合は大きな事故にあったことによる後天的なものである可能性が高そうですね。
重瞳で有名な歴史上の人物
古代中国では、蒼頡(そうけつ)や項羽(こうう)をはじめ、偉人と呼ばれる数多くの人物が重瞳だったとの言い伝えがあります。
蒼頡は漢字を創り出したと言われる伝説上の人物、項羽は三国志の呂布と並び称される英傑として有名です。
そういった言い伝えが日本にも入ってきた影響で、後世の書物では源義経や豊臣秀吉などの有名な人物も重瞳だったという設定で書かれている物もありました。
これは義経や秀吉が「普通のの人とは違うぞ」ということの権威付けのために付けられた設定という説が有力なようです。
他には誰もが一度は目にしたことがあるあのダビデ像も 。
ダビデ像の目の瞳孔は実はハート型になっている。 pic.twitter.com/noGhqLj3n9
— ピタゴラスBOT (@BOT19079323) June 28, 2020
こちらはルネサンスならではの表現らしいのですが、この時代にハート形の目をした彫刻というのはダビデ像以外にはないそうです。
このことから、ダビデって実は重瞳だったのでは?とも言われています。
こちらについても調べてみると、これは瞳孔膜遺残と呼ばれる重瞳の先天的な症状に見られるようです。(上記の画像で言えば下の段の右から2番目がちかいかも…)
重瞳のキャラクター
重瞳はその見た目のインパクトや神秘的なイメージから、漫画などのキャラクターのデザインにも使われていました。
僕自身は『ダークギャザリング』の寳月夜宵で知ったのですが、他には『ブリーチ』のユーハバッハ、『日の丸相撲』の刃皇、『からくりサーカス』のアルレッキーノ、『新世界より』の鏑木肆星などが見つかりました。
他にも多くの作品に重瞳のキャラがいるので、気になる方はいろいろ探してみてくださいね。
あとは2017年に公開されたトムクルーズ主演の『ザ・マミー』という映画。
こちらに登場するソフィア・ブテラが演じるアマネットも1つの眼球に瞳が2つあります。
まとめ
ということで、今回は『ダークギャザリング』のキャラクター・寳月夜宵の目夜の中にある2つの瞳、重瞳(ちょうどう)と呼ばれる症状について調べたことをお伝えしました。
重瞳は実際に起こる症状で、おもな原因として先天的な場合と事故などによる物理的な衝撃を受けての後天的な場合があるようです。
また、古代中国では偉人と呼ばれる多くの人物が重瞳だったということも分かりました。
そして、その見た目のインパクトや神秘的なイメージから、漫画などのキャラクターのデザインにも使われていました。
個人的には旧約聖書に出てくるダビデも実は重瞳だったのでは?ということが分かってビックリです。
やはり古代中国で言われていた重瞳は「貴人の相」という表現は間違いでもないような気がします。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。